CAmiDionの回路図を新5号機仕様に更新

新5号機が完成したのに伴い、CAmiDionの回路図を更新しました。

CAmiDionの構成のところからたどれます(pdfファイルになっています)。

今回は回路図の分割単位を基板単位としました。超小型液晶がコードボタン基板に実装されるようになり、基板同士を接続するピンヘッダ/ピンソケットも、

横8×2のみ → 横6×2+縦9×2 → 縦10×2のみ(今ここ)

のように進化してきています。よく押すボタンを支える機能を兼ね備えるため縦のみになり、必要な信号線をカバーするために10×2に落ち着きました。

回路図を見てもらうとわかりますが、このピンヘッダはタクトスイッチを重ねてハンダ付けしているため、タクトスイッチの足のあるところは特定用途または使用不可となります。足のないところは任意に割り当てられるので、その部分に液晶へのI2Cや、電源などを割り振りました。

液晶が本体基板から出て行ったので、MIDIの回路を本体基板の回路図に持って行きました。なんとかうまく収まりました。

ただ、PCB化するには、KiCadの同じプロジェクト同士だと1つの基板だと思ってルーティングしてくるので、基板ごとにプロジェクトを別々にすることを考えたのですが、複数のプロジェクトをマルチウィンドウで同時には編集できないようで、このあたりがちょっと不便ですね。
回路図とかの階層単位が一元的なツリー構造で扱えないというのが一番気になります(部分的なツリー構造は出てくるのですが…)。Javaの開発環境としてもっともポピュラーなeclipseでさえもだいたいツリー構造で見れるのに、なぜCADソフトではそういうのがないのか不思議です。

もういっそのこと、KiCadなんてeclipseのプラグインになっちゃえばいいのに…とすら思いました。CADにこういった不満があるといつまでたってもPCB化できずに手作りになっちゃうというw

とはいえ、回路図のアップロードがひと段落ついたので、KiCadのCAmiDionプロジェクトを分割した形でPCB化できないか、暇を見て引き続き実験していこうとは思います。

米本さんの自作楽器「SYSTEM Y」を見に黄金町に行ってきた

話は5年前にさかのぼりますが、
「電気音楽家」として知られる米本さんを最初に見たのは、5年前の「初音ミクのあの楽器」ブームから数ヵ月後の2009年5月のことでした。
ニコニコ技術部の展示があるときいて、片道2時間かけて多摩センターのデジタルハリウッド大学で開催の Make: Tokyo Meeting 3 に行ったそのとき、ニコニコ技術部とは別のブース(教室ではなく体育館)でふと目に付いた「ヨネミン」なる「何これ?テルミンの一種?」と思った楽器を発見。
これを作っていた米本さんのプレゼンがあるということで、僕ははちゅねミクうちわを持ったまま見ていました。当時は、SYSTEM Y というよりは「ヨネミンの人」という認識しかありませんでした。
(というか当時は SYSTEM Y ってまだなかったかも? 書籍「楽しい電子楽器 自作のススメ 」発売後数ヶ月ぐらいしか経っていなかった頃ですし)

やがてニコニコ技術部を通じて自分も Make: Tokyo Meeting に出展するようになり、その後ニコニコ技術部でとりまとめる人がいなくなって個人でCAmiDionを展示するようになったのですが、やはりここでも米本さんが展示していました。そこで当時僕が首から掛けていたCAmiDion1号機を見せてきたら注目され、MIDIインターフェースでケーブル接続して遊ぶことができました。SYSTEM Y を見たのはたぶんこのときが最初だったかと思います。当時は数十個ぐらいの箱が並んでいただけだったと思います(それでもずいぶん多いなーとは思っていましたがw)

そして先日(2014年2月7日)、米本実の「system Y of romance」 @黄金町試聴室その2に行ってきました。金曜だったので本当は仕事帰りに桜木町の仕事場から歩いて、途中の「初音町2-39」というみっくみくな電柱のところを通って行こうかな…
と思ったのですが、急遽次の仕事場のための打ち合わせが行われることになって市営地下鉄ブルーラインで新横浜まで駆けつけ、打ち合わせが終わってからまたブルーラインで戻ることに。戻るといっても桜木町の先、もっと目的地に近い阪東橋(「ばんとうばし」じゃなくて「ばんどうばし」ですよ!)で降りて、そこから試聴室その2へ。19:00をすでに回っていてすでに始まっていました。アクセスルートが急遽変わったため、結局、初音町2-39を通ることはありませんでしたw

これまで SYSTEM Y を見たときは、電子工作やシンセのイベントで展示していたブースに立ち寄ってCAmiDionをつないで少しの間だけ遊ぶ、といった形が多かったのですが、今回は、すでに128個を超えて増殖!!した SYSTEM Y を紹介するイベントということで、じっくりと話を聞くことができました。数が多いので1回では紹介しきれず、前回の続きということでした。合間にデモやったり簡単な紹介で済ませた機器もあったり、それを色々面白おかしく紹介。ジューサーミキサー(音楽イベントなのにそっちのミキサーかよ!ww)や電動ドリルをシーケンサーにつないで楽器にして遊ぶとか、いろいろ面白いデモ(というかパフォーマンスというかプレゼンみたいなの)をやっていました。

途中でMIDI対応機器の紹介があって、僕が持ってきていたCAmiDionをつないでデモに協力してきました。コードボタンを押すとドリルが回り、アルペジエータを動かすとランダムにドリルがうぃーんうぃーんと回るというw

あと先日のブログ記事でもちょこっと書いたのですが「LEDつきジュールシーフ化ヨネミン」も見せてきました。やはりこれはせっかく作ったのだから持って行ってご本人に見せてこなくては!って思ったのでw

会場で僕は3つの CAmiDion を首からぶら下げていました。
できたばかりの新5号機と、新2号機4号機の3つです。イベント終了後もだらだらといてBGMに合わせてコード弾いて遊んでいたら、見に来ていた人も注目してくれてCAmiDionを紹介したり、中には見入っていた人もいたり…
電子音楽という共通項でいろんな人と話ができるのは楽しいですね!

しかも、この試聴室2にはギターアンプも並んでいて、なにやらライブもできるっぽい感じ。京急のガード下なので電車の音もするくらい元々うるさい場所で、さらに大岡川沿いとあって防音性もさほどシビアではなさそうに見えました。そういう意味で音楽ライブに最適な立地だったのでしょう。あと、ボカロセッションでたびたび行ってる新小岩のchippyに比べて収容人数に余裕があるという点で東京と横浜の違いを感じました。
また機会があったら来ようかなと思いました。

19:00~22:00までの3時間、間に10分ほどの休憩があっただけで、SYSTEM Y をじっくり面白おかしく語るこのイベント、時間を忘れて気がついたらワンドリンクという最低条件を満たすビール一杯しか飲んでなかったという…(本当はカレーも食いたかったけど売り切れだったのです…orz)

ということで、23:20くらいまでCAmiDionぶら下げたままみんなとだらだら話をしていて、そのあとまだ飯を食っていなかったことに気づき、関内まで歩く途中の伊勢佐木町で食事できるところを探すことに。都内などと違って関内だと0:30までいても終電大丈夫なので(こんな街は貴重ですよ南横浜の僕にとっては)、余裕を持って探せました。これぐらい夜遅くでも意外と食えるところあります。

で、あとで思ったのですが、
どうせ使わないだろうなーと思いながら部品箱に眠らせてしまいがちな古いパーツも、この SYSTEM Y みたいに楽しめる楽器システムとして生かしてあげないとな…って思いました。
というか、ここまでたくさん作るってすごいですw
眠らせてしまいがちな古い電子ブザーなどのようなジャンクパーツもこうして生かす道があるんだな…ということを改めて思い知らせれた感じです。
世代的にも近いうえに電子工作を始めた時期も僕とほぼ同じくらいのようですし、今後とも注目していきたいと思います。

ヨネミン+LED=ジュールシーフ

「楽しい電子楽器 自作のススメ」(米本 実 著)という書籍に「ヨネミン」と名づけられたテルミンっぽい音の出る発振回路の作り方が載っていますが、我が家では手持ちのジャンクパーツで実際にこれを作って音の出る導通テスターとして活用しています(実際、電子楽器CAmiDionを作る過程で配線ミスがないかチェックするときに役立ってます)。

で、この本の著者が来るイベントの開催を前に、この前の水曜の夜、上記の本を引っ張り出し、ヨネミンの回路図を見ていたら…

ふと気づきました。

あ!これってジュールシーフと同じじゃないか!

もしかして、

ヨネミンの トランジスタの コレクタ⇔エミッタ間に白LEDを
(カソードをエミッタにつなぐ向きで) つなげたら光るんじゃね?

…と思ってさっそくやってみたところ、

ヨネミンがジュールシーフに早変わり

ヨネミンがジュールシーフに早変わり

みごとに光りましたっ!!

そうです。ヨネミンとジュールシーフは基本的に同じ回路なのです。
どちらも、コイルの中間タップから電源を加えることで、コレクタ電流の変化を妨げようとするコイルからの電圧を、ベース電流の変化を促進する方向に働かせる正帰還(positive feedback)によって発振させています(より詳しい説明はこちらを参照)。
違いはというと、コイルがトランスに置き換わっていて二次側コイルからオーディオ出力(圧電スピーカなど)を引き出していることと、ベース側の抵抗が可変になっていて発振周波数(音の高さ)が変えられることです。この違いがあっても、ジュールシーフと同様にコイルが昇圧作用を発揮する点は変わらないので、1.5vという低い電源電圧であってもLEDを光らせることができたわけです。

こうして、音が出るだけでなく、光る導通テスターとして使えるようにもなりました。

で、イベント当日、これを著者に見せてきました

ヨネミン改造レポートはいくつかあるようですが、ジュールシーフと同じだからこうすればLED光るだろう、という発想でLEDをつけた例は見当たりませんでした。
たった1個のLEDを追加するだけの極めてシンプルな改造でヨネミンを簡単に光らせることができるのに、なんで誰も今までやってなかったのか不思議…w
音を出すという延長で改造した人が多かったからなのでしょうか…。

CAmiDion5号機、新しく生まれ変わる!

CAmiDion新5号機

CAmiDion新5号機

電子楽器CAmiDion5号機が新しく生まれ変わりました!

年末から解体を始めて、1月いっぱいかけてCAmiDion新5号機を作っていき、立春の時期にようやく完成しました。

前回の記事でも書きましたが、今までと大きく違うのは、裏蓋ではなく上蓋方式で実装したことです。これにより8桁x2行の超小型I2C液晶をコードボタンと同じ基板につけられるようになり、液晶のための余計な線の引き回しや穴あけが不要になり、すっきりしました。

CAmiDion新5号機の中

CAmiDion新5号機の中

CAmiDion新5号機 外部接続インターフェース

CAmiDion新5号機 外部接続インターフェース

▼以前はこうでした。▲新しいほうと並べてみると、MIDIコネクタの位置の違いがよくわかります。

CAmiDion新2号機 MIDI/オーディオ端子

CAmiDion新2号機 MIDI/オーディオ端子

コードボタン基板はかなり慎重に作りました。タクトスイッチの下の部分を有効活用し、スズめっき線でしっかり配線。チップLEDやスイッチングダイオードを最初にハンダ付けし、タクトスイッチは最後にハンダ付けしました。

タクトスイッチの中央位置はあらかじめ油性ペンで点をつけて「手動フットプリント」し、配線途中も誤りの早期発見のためタクトスイッチをはめて確認したり、導通ブザーでショートや配線忘れをこまめにチェックするなど、慎重な作業を繰り返しました。その甲斐あってか、最初の動作確認でショートやハンダ付け忘れが3件ほど出たものの、タクトスイッチを外すことなく修復できました。

あと、タクトスイッチの中央位置マークは蓋のボタン穴を開ける位置を決めるのにも重要な役割を果たします。ぴったりネジ止めしてみて、細いドリルで穴あけ位置を正確に決め、ドリルの径を徐々に大きくしながら穴を開けることでズレを極力抑えます(あまり大きくズレるとタクトスイッチが動かなくなり、ヤスリで穴を広げて調整する羽目になってしまいます)。

上蓋方式にしたことで、押すたびにミシミシと音が出るのが気になりましたが、後から2mm皿ネジでよく押すボタン付近を強化したことで抑えることができました。

コードボタンは、秋月の100個入りタクトスイッチのうち余った白黒を有効活用すべく、ファドソレラミシ順できれいに分離された白鍵と黒鍵(設定キーがCの場合)をイメージした色使いにしました(実際は白20個使い切ってしまうので中央のCだけ違う色にするという方法で不足を回避するとよいかも知れません)。

ここまで来れば、PCB化もだいぶしやすくなる…かも知れませんね(といいながらなかなか踏み切れないというw)

製作途中の写真も集めたので、そのうち動画にしようかと思います。